「天日干しする阪東農園の阿波晩茶」

# 阪東農園の畑は上勝町野尻地区の南に面した急斜面です。足を滑らせると谷底へ落ちていきそうな高度感が楽しめます。
 
#  茶摘みといえば、絣の着物を着た茶娘が手際よく摘む様子が連想されると思います。  けれどここは急斜面。崖に寝そべって茶葉を摘み取ることもあります。  そもそも茶畑はほとんどありませんでした。茶が自生していたのです。
 
#  徳島県上勝町といえば、全国的に雨が多い地域です。  茶摘みが行われる7月上旬から8月上旬にかけては  蒸し返すような熱気のなかでの作業です。  茶葉を収穫する作業は指に針金を巻いてしごくように行いますが、  3日も行えば、指が鬱血状態となります。
 
#  阪東農園では、有機JASの認定を受けていますが、  ほかの作物と混ざらないように保管し、  工程ごとに数量を細かく量ってチェックしています。
 
#  釜ゆでの担当は父です。  葉っぱの色が濃い緑からわずかに変わる頃合いを見計らって  茹で上げるのです(茹で具合は勘です)。
 
#  茶すり機で茶葉をすりつぶし過ぎないようにするのがコツです。
 
#  昔からわが家で使われている杉の樽で発酵作業に入ります。  漬け込む際は、杵でついて空気を入念に抜きます。  さらに、漬け物石をたくさん載せます。  大きな桶に石をびっしりと、三人がかりで作業をします。   そうすることで発酵がうまくいきます。
 
#  やがて、ぶくぶくと泡が桶の隙間から出てきて独特の香りが漂いはじめます。  杉の桶で半月発酵させた晩茶が外へ出るのを待っています。  さあ、天日干しです。
 
#  山間部ですので日が当たる時間が短いので  日出前から作業にとりかかります。
 
#  桶から出された茶葉を丁寧に広げて干します。   五感を総動員して天候を観察します。  干している途中でも雲行きが怪しくなると  雨に濡れない場所へ移動させなければなりません。  のんびりと、しかし天気に注意を払っているという感じです。
 
#  こうして二日間干します。  干し上がりには夕方まで置いて  葉っぱが乾きすぎて割れないよう  少し湿気を与えます。
 
#  さあ、いよいよ仕上げです。  茶葉から茎と葉っぱを選別し、  計量して袋詰めをします。    出荷を待つ阿波晩茶です。
 
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